褒めることが大切だとはよく聞きますが、
何でもかんでも褒めていては、
これでいいのかなと迷うことがありませんか?
さらに褒めてばかりいては、
思い上がってしまい、
教育上良くないのでは?
と思うこともあるかもしれません。
実際に読者の方の経験で、
たまに褒められるから嬉しいんだよ
という感覚の人もいらっしゃるかもしれません。
実際に僕も我が子を褒める場面でも、
こんなことで褒めていて、
実際にできないことに遭遇した時、
乗り越えられない子になるのではないだろうかと感じる時もあります。
今日はこの「褒める」ことについて考えていきたいと思います。
「ほめ方」しだいで効果が変わる
人はほめられると脳の神経が刺激され、
ドーパミンが放出されることで強い幸福感に包まれます。
また、1960年代、
ハーバード大学の教育心理学者、ロバニト·ローゼンタール教授は、
教師が
「君ならやればできるよ」
と言うと
実際に学習者の成績が伸びることを実験で明らかにし、
これを「ピグマリオン効果」 と名づけました。
一方で、慶塵義整塾大学の教育経済学者、中室牧子教授は、
アメリカの大学で近年行なわれたいくつかの研究結果をもとに、
「むやみに子どもをほめると、実力の伴わないナルシストを育てることになりかねない」
といっています (「「学力」の経済学」ディスカヴァートゥエンティワン)。
ただし、ほめることに効果がないわけではなく、大事なのはその「ほめ方」だといいます。
効果的に「ほめる」 にはどうすればいい?
1 すぐにほめる
行動主義心理学の学習へのアプローチで「即時確認の原理」という考え方があります。
ほめるにしても注意するにしても
即が大事だということです。やったことがすぐに認められるとうれしいのは、意識がいま、そこにあるからです。
2 能力より、努力をほめる
コロンビア大学の心理学者、クラウディア·ミューラー教授とキャロル·ドゥエック教授は、「ほめ方」に関して、小学5年生400人を対象に実験を行いました。
それによると、
テストの結果がよかったときに
「あなたは頭がいいのね」
と言われたグループはその後の成績が下がり、
「あなたはよくがんばったわね」
と言われたグループは成績を伸ばす傾向がありました。
また、
「努力」より「能力」 をほめられた子は、
難題に直面したときにすくぐにあきらめる傾向があり、
成績へのプレッシャーから自分の成績に関してウソをつく傾向も高いことがわかりました。
一方、
努力をほめられた子は、
悪い成績をとっても自分の能力のせいではなく
「努力が足りないからだ」と思い、
難題に挑戦し続けるということもわかりました。
まとめ
様々な研究結果からわかる「よいほめ方」とは、
すぐにほめ、努力をほめること
ということです。
早速すぐに実践できそうなことばかりですね。
自信をもってほめていけそうです。
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