小学生がわざと嫌なことを言うのは甘えたいサイン?元教員が伝える触れ方

教育

小学生のわが子が、わざと嫌なことを言う。反抗的な態度ばかりで、かわいくない言葉しか返ってこない。学校や公園では、こんな場面にも出会います。

「ねえねえ、おばさん。」

「ねえねえ、なんで〇〇くんて、あんなにうるさいんですか?」(と〇〇君のお母さんに聞く)

「ほんと嫌い。もう近づかないで。」

こんなことを突然言われたら驚きますよね。でも、突然言ってくる子もいます。こういう子をツンツン小学生と呼ぶことにします。

ツンツン小学生は、大人への甘え方を知りません。だからツンツンすることで自分を守っています。

私は元教員として約20年、子どもと関わってきました。いまは公認心理師・スクールカウンセラーです。現場で出した答えは、言葉より先に、触れ方で伝えることです。

保護者
ほっといたほうがいいのかな…。何を言っても「うるさい」しか返ってこないんです。
先生
口では突き放しても、そばを離れないなら甘えたいサインかもしれません。まず見分けてみましょう。

わざと嫌なことを言うのは甘えたいサイン

口は悪いのに親のそばを離れない。そんな子は、甘えたいのに甘え方がわからない可能性があります。ただ、反抗的な態度の理由はひとつではありません。下の表で、いまのお子さんに近い行を探してください。

見える様子考えられること最初の一手
口は悪いが、親のそばを離れない甘えたいのに、甘え方がわからない言葉より触れ方で関わる(本記事)
口も悪く、自分の部屋にこもる自分でやりたい気持ちが育っている距離をとり、声かけは短くする
学校でも友だちに同じことを言う学校で困っていることがあるかもしれない担任に最近の様子を聞く
物を壊す・手が出る/眠れない・食べられない日が2週間続く家庭だけで抱えないほうがよい状態スクールカウンセラーや小児科に相談する

本記事は、いちばん上の「口は悪いが、そばを離れない」子の話です。

ツンツンする理由は2つある

ツンツンの裏には、甘えたい気持ちを出せない事情があります。

甘えられる機会が少なかった

ひとつは、成長の途中で大人に甘えさせてもらえなかったことです。愛情のコップが、ほとんど満たされていない状態です。忙しい時期やきょうだいの誕生など、親の責任とは限りません。

「手がかからない子」と言われてきた

もうひとつは、親から「あなたは手が全くかからない」と言われてきた場合です。褒められすぎて、自分の弱いところを見せられないと思い込んでいることもあります。

本当は甘えたいのに、親の言葉をきっかけに甘える行動を抑えてしまう。本人も気づかないうちに、そうなっていることが考えられます。

口が悪いのは自分を守るため

ツンツンは、自分を守るための行動です。愛情が満たされないと、自分のことは自分で守らなければいけません。

相手より上に立たないと安心できないため、相手をけなしたり、気持ちを逆なでしたりします。

でも本当は、すごく甘えたいのです。相手に受け入れられたいのに、けなしてしまう。気持ちと行動が歪んだ状態です。

保護者
甘えたいなら、素直にそう言えばいいのに…。
先生
言えないから、ツンツンで出てくるんです。言葉で説得するより、体で伝えるほうが届きやすくなります。

言葉より触れ方で伝える9つ

個人差はありますが、やはり人間には愛情が必要です。子どもの愛情を満たすために大切なことはいくつかあります。その中でも、家族とのスキンシップが重要です。

  • 頭を撫でる
  • 後ろから抱きしめる
  • 目を合わせて話す
  • 膝に乗せる
  • 背中をトントン・撫で撫で
  • 肩をトントン・撫で撫で
  • 抱っこ
  • 手を繋ぐ
  • 抱きしめる

今日、お子さんとどれか一つでもやられましたか?

小6までは膝にも乗ってくる

私の経験では、小学6年生までなら膝に乗ってきます。後ろから抱きしめることもできます。

こういう子に限って「マジでやめて」などと言うのです。そもそも自分の思いを素直に表現できないので、言葉と感情が一致していません。

本気の「やめて」は見分ける

ただし、言葉と本心がいつもずれているとは限りません。本気の「やめて」は体に出ます。

続けてよいサインやめるサイン
口では嫌と言いながら離れない体を固くする
顔が笑っている手を振り払って離れる
少したつと、またそばに来る泣く・黙り込む

やめるサインが出たら、その日は触れるのをやめます。目を合わせて話す、横に座るなど、体の距離がある関わりに切り替えてください。

触れるのは我が子だけに

他人の子にやるとセクハラになります。スキンシップは我が子だけにしてください。

親に余裕がないときは先に自分を

もうひとつだけ。スキンシップも声かけも、親に余裕がないとできません。「わかっているけど、そんな気力がない」というときは、親が「しんどい」と感じたときのセルフケアを先に読んでみてください。順番として、そちらが先になることもあります。

よくある質問

Q. 高学年の男の子でも、抱きしめて大丈夫?

小学6年生までなら、膝に乗ってくる子もいます。いきなり抱きしめるより、肩をトントンする・目を合わせて話すなど、軽いものから始めてください。嫌がり方は、上の表で見分けます。

Q. 学校でも友だちに嫌なことを言っているようです。

まず担任に、最近の様子を聞いてみてください。「最近うちの子、学校で友だちにきつい言い方をしていませんか?」と聞くと、先生も答えやすくなります(問い詰める口調にならないよう、あくまで相談として)。家と学校で同じなら、学校といっしょに見ていく話になります。

まとめ:今日は軽いものから

わざと嫌なことを言う小学生は、甘え方を知らないだけかもしれません。まずは見分け表で、お子さんに近い様子を確かめてください。

触れるなら、頭を撫でる・肩をトントンするなど軽いものから試してみてください。「やめて」と言われても、体が離れていなければ続けて大丈夫です。

少しでもツンツン小学生の心の壁が取れ、本来の姿を取り戻せるようになってほしいと思います。


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