この記事を読むと理解できること
・「言うことを聞きなさい」=指示待ち人間を育てていることに過ぎないということ
・子どもに、自分で考えて行動する力を身につけさせるために必要な声掛け
誰もが一度は言われたことのある言葉
「言うことを聞きなさい!」
何か思い通りにならない時に大人が使うこのフレーズ。
もしかしたら、
一度は使ったことがあるのではないでしょうか?
もしくは、
自身が子どもの時に、
親に言われた経験があることがあるのではないでしょうか?
例えば、
「ご飯の時間なのに、我が子がいつまでも遊んでいる」
「公共の場でいつまでも我が子が騒いでいる」
という状況を想像してみてください。
親としては、
「早くご飯を食べ終えて、次のやらなければならないことをしないといけない」
「周囲の人に迷惑がかかるから静かにさせたい」
と思うのではないでしょうか?
ここで一度立ち止まって、
考えてみましょう。
子どもに言うことを聞かせ、
言うことを聞いたことを褒めて価値づけることは、
「言うことを聞く従順な子」を育てていることと同義です。
「言うことを聞きなさい!」=指示待ち人間を育てる
このような子がどのように成長していくか考えてみましょう。
学校などで、
先生の言うことを忠実に守り、
言われたことを完璧にこなす、
いわゆるいい子ちゃんです。
先生からの信頼は厚く、
先生との個人懇談などでは、
いつも「特に問題はなく、いつもしっかりしていて頼りになります。」
なんて言われます。
そう言われた親はとても安心します。
でも、
本当にそれっていいことなのでしょうか?
言われたことは完璧にこなし、
周囲が期待するようなことを発言し、
空気を読む。
これが、
あなたが目指す、
なってほしい子どもでしょうか?
本来子供って、
わがままで、
大人より我慢もできないことも多いし、
無邪気な「子供らしさ」があるんです。
それを押し殺して、
周囲の期待にそうような子供を演じているとすれば、
子どもにとっては、
本当に恵まれた環境とは言えません。
また、
親の顔色・大人の顔色を伺うことが
身に付くと、
自分で考えることより、
指示されることをこなすことの方が
楽になります。
そして、
自分で考えたことをやって
嫌な顔をされるよりも、
指示されたことをこなした方が
メリットが大きいことを学びます。
すると、
指示を待つようになります。
これは、
よく言われる
指示待ち人間です。
つまり、
言うことを聞かせる子を育てると
言うことは、
指示待ち人間を育てることなのです。
そこまで考えてこのフレーズを使っている大人は本当に少数ではないでしょうか?
だって、
本当は、
自分の力で考え、
考えたことをやってみて
解決する力を身につけて欲しいと思っていますから。
将来的には親である自分を追い越して、
存分に持っている力を発揮して人生を生きていく姿を期待しているのですから。
大人の都合で、
ある時は「言うことを聞きなさい」と言い、
ある時は「そんなことは自分で考えなさい」と言う。
これは、
ここまで書いた内容を考慮して考えると、
とても矛盾したことなんです。
指示待ち人間を育てる過程で、
その真逆にある自分で考え行動する力も育てようとしているのですから。
それらを十分に考慮して、
それでも「言うことを聞きなさい」と言うフレーズを使うのでしたら、
それは親の教育方針なので、
どうこう言うつもりはありません。
でも、
今後の人生を考えたときに、
あらゆる不測の事態が起きることが予測されます。
そんなときに、
たくましく生き抜いていくことは可能なのでしょうか?
私の答えは、
NOです。
自分の力で考え行動する子を育てるために必要な声掛け
では、
自分の力で考え行動する力を育てる声かけ
とは、
どういう声掛けかと言うことが気になります。
どんな声掛けが必要なのか説明します。
簡単に言うと、
「言うことを聞かせる」と真逆な方法を取ればいいのです。
「あなたはどうしたいの?」
と問うという、
自発的に考えさせる声掛けです。
そして、
考えてやってみた過程を
褒めて価値づけることが大切です。
結果をみて判断すると、
失敗を恐れて子どもは挑戦しなくなります。
自分で考えたことをやってみさせて、
その後は、
振り返りをさせます。
「やってみてどうだった?」
と問いかけます。
この振り返りも大切です。
こうやって振り返りをすることで、
いいところ・改善点が明確になります。
初めは、
具体的に言語化することが
難しいかもしれません。
これも根気強く回数を重ねることが
大切です。
つまり、
「あなたはどうしたいの?」
↓
やってみる
↓
「やってみてどうだった?」
というサイクルが重要です。
ただし、
子どもに絶対に親の言うことを
聞かさなければいけない状況もある
のも事実です。
それは、
言うことに従わないと命に関わる時です。
例えば、
「遮断機のおりた線路に入って行った時」
「信号が赤なのに、全力で横断歩道を渡ろうとしている時」
「津波がすぐそこまでやってきているのに、ゲームを途中で止めようとしない時」
などです。
当たり前ですが、
こんな時は、
子どもの命を守るために
絶対に親のいうことに従わさせなければ
いけません。
まとめ
「言うことを聞きなさい」ではなく、
「あなたはどうしたいの?」と問い、
自分で考える癖をつけさせます。
幸福感が高く、
生産性が日本より高いオランダでは、
この言葉がよく使われます。
「あなたはどうしたいの?」
と突然聞いても、
最初は答えられません。
これまで、
親の指示に従うことを求めてきた場合は
尚更です。
繰り返しになりますが、
何度も何度も子どもに問うことが大切です。
すぐにできるようになることを期待せず、
長い目でみていきましょう。
そして、
ぜひ、
自分の力で考えて挑戦し、
振り返りをして、
さらにより良くしていく子どもが多く育ってくれると、
子どもも社会も幸せになり、
結果的に
日本も世界も大きく変わると信じています。
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