「学校に行きたくない」と言い出す前後、子どもの体と行動には小さなサインが出ていることがほとんどです。
そのサインに早く気づけると、対応がぐっと変わります。
元小学校教員(15年)・公認心理師として、不登校になる前後の子どもを数多く見てきました。
この記事では、不登校の直後に現れやすい身体・行動のサインと、そのとき親ができることを具体的にお伝えします。
目次
不登校の直後に出やすい「体のサイン」
心のしんどさは、子どもほど「体」に出ます。言葉でうまく説明できない分、体が先に悲鳴をあげるのです。
- 朝の腹痛・頭痛——平日の朝だけ痛み、休日や午後は軽くなるのが典型
- 吐き気・食欲の低下
- 眠れない/朝起きられない(昼夜逆転の入り口)
- 微熱が続く
- めまい・立ちくらみ(起立性調節障害と重なることも)
大切なこと:これらは「仮病」ではありません。
ストレスが自律神経を通じて本当に体に出る反応で、本人にも止められません。「気のせい」「怠け」と扱うと、子どもは「分かってもらえない」と心を閉じてしまいます。
不登校の直後に出やすい「行動のサイン」
- 登校時間になると急に元気がなくなる/黙り込む
- 「学校の話」になると話題をそらす・不機嫌になる
- 夜になると元気が戻る(明日への不安が朝に集中するため)
- これまで好きだったことに興味を示さなくなる
- きょうだいや親への八つ当たりが増える
夜は元気なのに朝になると動けない——これを見て「夜更かししてるから」「気持ちの問題」と捉えるのは早計です。順番が逆で、朝のプレッシャーが強いからこそ、それを避けられる夜に元気が戻るのです。
サインに気づいたとき、親ができる3つのこと
1. 体の不調を否定しない
「お腹痛いの、つらいね」とまず受け止める。仮病扱いは禁物です。
心配なら小児科で診てもらうのも安心材料になります(体の病気でないと分かること自体に意味があります)。
2. 理由を問い詰めない
理由は一つとは限らず、本人にも整理できていないのが普通です。問い詰めるほど口は重くなります。
3. 「休んでいい」と先に言ってあげる
子どもは「休みたい」と「迷惑をかけたくない」の間で揺れています。
親から先に「無理しなくていいよ」と言われると、その緊張がほどけます。これが回復の出発点です。
この時期に、親が知っておくと楽になること
直後はとにかく心と体を休ませる時期で、勉強や進路の心配は少し先で大丈夫です。
ただ、「将来どうなるんだろう」という親の不安も当然のものなので、先に知っておくと気持ちが軽くなる情報だけ置いておきます。
- 休んでいる間の自宅学習が、要件を満たせば学校の出席扱いになる制度があります(解説記事)
- 具体的な心構えは「不登校になったときの心構え5選」に詳しくまとめました
今は、それを「いつかの選択肢」として頭の片隅に置いておくだけで十分です。
まずは、お子さんの体のサインに「つらかったね」と応えてあげてください。それが何よりの薬です。
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