小6の悩みは「友だち」と「親」|元教員が教室で聞いた本音と家でできること

不登校
保護者
小6の娘が最近ふさぎこんでいて…。悩みがあるようなのに、聞いても話してくれません。

小6の悩みで多いのは「友だちのこと」と「親のこと」の2つです。私が小学校の担任として子どもたちの話を聞いてきた中で、いちばん多かった悩みでもあります。

小学6年生は思春期にさしかかる時期です。特に女子はホルモンバランスが崩れやすく、心も体も不安定になりがちです。

この記事では、子どもが担任に話してくれた本音と、家でできることをまとめました。元小学校教員(約20年)で、今は公認心理師・スクールカウンセラーとして子どもと関わっています。

小6の悩みは「友だち」と「親」の2つ

小6の子が抱える悩みの上位は、友だちとの関係と、親との関係です。どちらも外からは見えにくい悩みです。

悩み子どもの本音家で気づける様子
友だち本当は合わせるのが疲れる。でも一人になるのが怖い仲良しのはずの子の話をしなくなる
友だち3人組の中で、いつか自分が一人になりそう休み時間や放課後の話を避ける
親がんばっても「当たり前」と言われ、認めてもらえないテストや成績を見せなくなる

合わせるのに疲れても離れられない

一見うまくいっているように見える子でも、よく話を聞くと別の顔があります。「本当は合わせるのが疲れる。でもその子といないと一人になるのが怖い」と話す子がいました。

だから一緒にいるしかないのです。仲良しに見えるグループの中にも、こうした我慢があります。

3人組で「2対1」になる不安

奇数人のグループでは、2対1の形ができていくことがあります。理由は本人にも分かりません。

子どもは「そのうち自分が一人になるのでは」と不安を抱えています。

がんばっても認めてもらえない

もう1つの悩みは「親に怒られてばかりで家にいたくない」です。子どもたちからは次のような言葉を聞きました。

  • 「うちの親は学生時代よくできたみたいで、私が頑張っても当たり前だと言われる。褒めてくれないどころか、叱られることもある」
  • 「100点だったことを親に言ったら、どうせカンニングしたんでしょと言われた」

努力を認めてもらえないのは、大人でもつらいものです。そうした子は自信をなくし、自分の存在価値を冷静に分析しだします。結果として、自己肯定感も自己有用感もとても低くなります。

小6の子が親に悩みを言わない理由

悩みの2つ目は、親そのものが相手です。親に言えば叱られるかもしれない悩みは、家では口にしにくくなります。

心理学者アルフレッド・アドラーはこう言っています。

「子どもの頃から本音を言わず、周囲の空気を読んで同調することを繰り返していると、自分を信頼できなくなる。」

友だちに合わせ、家でも本音を飲みこむ。小6の子は、学校と家の両方で同じことを繰り返していることがあります。

家を本音を言える場所にする3つのこと

大切なのは、素直に自分の考えや思いを話せる安全な場所があることです。家をそうした場所にするために、親にできることは3つあります。

完ぺきを求めず寄り添う

親は子どもに完ぺきを求めず、ありのままを受け入れることが大切です。子どもが本音を押し殺さないように、寄り添う姿勢を見せてください。

いてくれるだけでうれしいと伝える

「いてくれるだけで幸せ」「生まれてきてくれてありがとう」と言葉にして伝えます。成績や行動ではなく、存在そのものがありがたいと伝えるのがポイントです。

親が否定的な言い方をしない

子どもは親の姿を見て学びます。親が否定的・批判的な言い方をよくしていると、子どもにもうつります。

自分のことを悪く言われていなくても、子どもは自信をもてなくなってしまいます。

とはいえ、叱ってばかりの日が続くときは、親のほうが疲れていることも少なくありません。親がしんどいと感じたときの見きわめ方と休み方は、親が「しんどい」「もう疲れた」と感じたときのセルフケアにまとめています。

友だちのことは担任に様子を聞く

友だちの悩みは、家で問い詰めるより先に担任に様子を聞くのがおすすめです。休み時間に誰といるか、グループの中でどう過ごしているかは、学校のほうが見えています。

先生
「最近うちの子、学校で変わった様子はありませんか?」と一言聞いてもらえると、担任も動きやすくなります。

家では、子どもが話したときに最後まで聞くことを大切にしてください。(問い詰めると尋問のように受け取られるので、あくまで自然な会話の流れの中で。)

高学年で友だちがいない・グループに入れないときの具体的な関わり方は、小学生高学年で友達がいないときで詳しく書いています。

早めに相談したほうがいいサイン

小6は心が揺れやすい時期で、周りが気づかないうちに深く思いつめてしまう子もいます。次のような様子があれば、家だけで抱えずに相談してください。

  • 眠れない・食べられない様子が2週間以上続く
  • 好きだったことに興味を示さなくなった
  • 「消えたい」「いなくなりたい」と口にする

相談先は担任やスクールカウンセラー、かかりつけの小児科です。夜間や休日なら「24時間子供SOSダイヤル(0120-0-78310)」も使えます。

小6の悩みでよくある質問

Q. 男の子でも同じような悩みをもちますか?

思春期の始まり方には個人差があります。男の子でも、友だちや親とのことで悩むことはあります。気になるときは、まず担任に学校での様子を聞いてみてください。

Q. 悩みを聞き出そうとしても話してくれません。

無理に聞き出さなくて大丈夫です。叱られない・否定されないと分かると、子どもは少しずつ話し始めます。先に家を安心できる場所にすることを優先してください。

まとめ|今日からできる小さな一歩

小6の悩みの多くは「友だち」と「親」のことです。どちらも子どもが自分からは言い出しにくい悩みです。

今日は、がんばったことを1つ見つけて「がんばったね」と伝えてみてください。家が本音を言える場所になれば、子どもは外の悩みにも向き合いやすくなります。子どもたちの心のつらさを少しでも減らせたらと願っています。

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