突然ですが、「読み聞かせ」って相当すばらしい効果があるってご存知ですか?
ぼくは、学校で6年生にも読み聞かせをします。
なんだか読み聞かせっていうと、小さい子に向けてするものという意識があるかもしれませんが、高学年にもしますし、もっというと中学生や高校生向けの読み聞かせの本もあるんです。
今日は読み聞かせについて、効果や方法についてまとめて見たいと思います。
読み聞かせの効果
「心を落ち着かせ、言語能力や想像力、情緒を育む」という読み聞かせの効果が、学術的にも明らかになってきています。
認知神経科学者が、読み聞かせをするとき子どもの脳のどこが活性化するかを調べたところ、
脳の深部にある、感情や意欲、本能に関係する 「大脳辺縁系」という部分であることがわかりました。
これを「心の脳」 と表現し、この心の脳を育めば、
こわい、悲しい、楽しい、うれしいといった感情がわかる子どもに育つ
といっています。
心の脳が育つと、
さまざまな感情を脳が感じ取り、
「また、 やろう」 とか「これはやってはいけない」といった動機付けがされ、意欲や道徳感にもつながる
ということです。
また、脳科学者の調査では、
読み聞かせの時間が長いほど、母親の子育てのストレスが低くなる
ということもわかっています。
このように読み聞かせは、
心を育て、 親子の気持ちを通わせて、落ち着いたコミュニケーションを可能にしてくれます。
「読み聞かせ」はどうやってすればいい?
時間を決めて日課にする
夕飯やお風呂の後、あるいは寝る前など、読み聞かせのタイミングや時間を決めて日課にします。 子どもの本はあっという間に読めます。
家事に追われていても、10分手を休めるだけで、短い絵本なら1~2冊は読めます。
読み聞かせの時間がきたら、親子で一緒に本の世界にひたり、 思いきり楽しみます。
静かな環境で、 気楽な気持ちで
子どもが集中できるよう、 テレビや音楽は消します。
子どもが最後まで集中して聞けないこともありますが、イライラして中断せず、最後まで気長に、 いつもどおりに読んであげます。
子どもはほかのことに気が散っていても、背中を向けたまま聞いているようです。
ゆっくり、はっきり読む
子どもが耳から入ってくる言葉やリズムをじっくりと味わい、想像をふくらますことができるよう、 ゆっくり、 はっきり読んであげます。
同じ本をくりかえし読んでもOKです。
大人から見ると不思議なのですが、子どもにとってはつねに新しい気づきがあり、回を重ねるたびに自分の力で発見することが増えていきます。
字を覚えることを目的にしない
読み聞かせで、すらすら読めない字を無理に追わされ、 本を読むのが嫌になってしまっては本末転倒です。 大人が読み聞かせてあげることで、子どもは本を読む楽しさを覚えていくのです。
小学生以降も読んであげる
アメリカのロングセラー 「できる子に育つ魔法の読みきかせ」(筑摩書房) の著者、ジム·トレリースによると、子どもは13歳くらいまで「読む力」より 「聞く力」 に長けているため、聞いた言葉を真似することで言語能力を獲得していくそうです。
読み聞かせは絵本だけに限りません。文庫本でも可能です。
小学生になっても、本を読んであげることで新しい言葉を学び、さまざまな物事への興味や関心がめばえ、感情が豊かになっていきます。
読み聞かせはこの脳の奥、子どもの脳の「根っこ」の部分を育ててくれるので、年齢関係なく子どもたちへの効果は十分に期待できます。
本の選び方は?
ぼくが一番困るのは本をどう選んだらよいかということです。
絵本の場合、書店で選ぶ際には、見た目の鮮やかさに惑わされないようにします。
白黒の本でも、子どもは頭の中で想像しながら自分で色をつけていくともいわれ、長く読み継がれている名作はたくさんあります。
また、街の図書館で借りる場合は、図書館司書に聞いてみるのもよいです。
学校では、学校図書館司書の方に相談すると「これいいよ!」とすぐに教えてくれるので、時間がないときには助かります。
それでも難しいときは、定期購読を利用したり、「絵本ナビ」のような絵本の情報サイトで試し読みをし、評価や感想を参考にして選ぶのもよいでしょう。
児童書の定期購読サービスには、 0歳~小学6年生までを対象としたクレヨンハウスの「絵本の本棚」 や、絵本ナビの 「絵本クラブ」などがあります。
今日から早速始めてみませんか??
参考文献
できる子に育つ 魔法の読みきかせ (単行本) [ ジム・トレリース ] 価格:1650円(税込、送料無料) (2021/2/6時点)楽天で購入 |
子育てベスト100 「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり [ 加藤 紀子 ] 価格:1650円(税込、送料無料) (2021/2/6時点)楽天で購入 |
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