※本記事にはプロモーションを含みます。紹介するサービスは、制度への対応と資料の充実度を基準に選んでいます。
元小学校教員として15年、今はスクールカウンセラーとして学校現場にいます。
最初に正直にお伝えしておきます。私の専門は小学校の現場です。通信制高校の一校ごとの詳しい内容は、各校の公式資料でご確認ください。
そのうえで、この記事でお伝えできることがあります。それは「制度として何が保障されているか」と、「子どもの心が納得する進路の決め方」です。学校選びの情報はネットにあふれていますが、この2つを外すと、どの学校を選んでも同じことが起きます。
まず前提:通信制高校は「逃げ道」ではありません
通信制高校を卒業して得られるのは、全日制と同じ「高等学校卒業」の資格です。履歴書に書ける学歴も、大学や専門学校の受験資格も変わりません。学校教育法に定められた、正規の高校の課程のひとつです。
そして、いま通信制高校を選ぶ子は少数派ではありません。文部科学省の調査では、通信制高校に在籍する生徒は年々増加し、近年は30万人規模に達しています。在籍者のうち不登校を経験した生徒の割合も高いことが報告されており、「学校が合わなかった子が行き着く場所」ではなく、「その子に合う形を選んだ結果」として選ばれるようになってきました。
ですから、まずここは安心してください。問題は「通信制かどうか」ではなく、「どう決めるか」です。
知っておきたい言葉:「スクーリング」と「サポート校」
調べ始めると必ず出てくる2つの言葉です。ここを誤解したまま学校を選ぶと後悔しやすいので、先に整理します。
| 言葉 | 意味 | 注意点 |
|---|---|---|
| スクーリング | 単位を取るために必要な「登校して受ける授業」。通信制でも卒業には一定回数が必須 | 年数日の集中型から週数日型まで学校差が大きい。「まったく通わなくていい」わけではない |
| サポート校 | 通信制高校の学習を支える民間の施設。学校ではなく、併用するもの | 手厚い一方、通信制高校の学費とは別に費用がかかる |
もう一つ。通信制高校には公立と私立、そして自分の住む都道府県の生徒を対象にする狭域と、全国から受け入れる広域があります。学費も通学の形も変わるので、資料を見るときはこの区別を意識してください。
いちばん大切なこと:最終判断は、子ども主体で
ここが、この記事で一番お伝えしたいことです。
親が良かれと思って決めてしまうと、どうなるか。
その学校でうまくいかなかったとき、子どもは「責任を親のせいにする」のです。「お母さんが行けって言ったから」「僕は行きたくなかったのに」——こうなると、進路の失敗が、そのまま親子関係の傷になります。そして本人の中に「自分で選び直す力」が育ちません。
逆に、自分で決めた進路は、うまくいかなかったときでも「じゃあ次はどうする?」と本人が考えられます。これは高校の3年間だけでなく、その先ずっと効いてくる違いです。
ですから、親の役割は「決めること」ではなく、「正確な材料をそろえて、一緒に並べること」です。この記事の後半で資料請求をおすすめしているのも、そのためです。
通信制が向く子・もう一度全日制を考えたい子
「不登校だから通信制」と自動的に決めないでください。現場感覚として、判断の軸になるのは次の2つです。
| 見るところ | 通信制が合いやすい | 全日制の再挑戦も選択肢 |
|---|---|---|
| 集団活動 | 大人数が苦手・人といると消耗する | 本当は友達と過ごしたい気持ちがある |
| いまの状態 | まだ人の中に出るエネルギーが戻っていない | 家にいるのに飽きてきた・退屈だと言い出した |
特に見てほしいのが「家にいるのが飽きてきた」というサインです。休養が進んでエネルギーが戻ってくると、子どもは退屈を感じ始めます。この段階まで来ている子は、環境が変われば全日制でやっていけることもあります。中学校で行けなかった=高校でも行けない、ではありません。
逆に、まだ「人に会うのがしんどい」段階なら、通信制で自分のペースを取り戻すほうが現実的です。どちらが上でも下でもなく、いまのその子に合うかどうかだけです。
後悔しないための3つの確認ポイント
① 通学の頻度(ここが学校ごとに一番違う)
通信制高校といっても、年に数日のスクーリングだけの学校から、週5日通えるコースを持つ学校まで幅があります。「通信制=家で完結」ではありません。お子さんが「どのくらいなら通えそうか」を先に決めてから、学校を絞ってください。逆にすると、学校名から入って本人に合わないコースを選ぶことになります。
② サポート体制(自己管理を一人でやらせない)
通信制でつまずく理由の多くは、学力ではなく「自分で計画を立てて続ける」ことの難しさです。レポートの提出管理を誰が伴走してくれるのか、相談できる担任やカウンセラーがいるのかを必ず確認してください。サポート校を併用する選択肢もあります(その分費用は上がります)。
③ 費用(公立と私立で大きく違う)
公立の通信制と私立では、学費の幅が大きく異なります。国の就学支援金の対象になるかどうかも含めて、3年間の総額で比べてください。パンフレットの月額だけで判断すると、後から施設費・スクーリング費用が積み上がることがあります。
だから、資料は「複数まとめて」取り寄せてください
ここまで読んで、「結局どの学校がいいの?」と思われたかもしれません。正直に言うと、その答えは私にも出せません。お子さんの状態と、通える範囲と、ご家庭の事情の掛け算だからです。
だからこそ、おすすめしたいのは複数校の資料をまとめて取り寄せて、紙の状態で並べることです。理由は3つあります。
- ネットの情報より、公式パンフレットのほうが通学日数・費用・サポート内容が正確で比べやすい
- 無料で取り寄せられるので、迷っている段階でも損がない
- そして何より——お子さんと一緒に見られる。画面をのぞき込むより、紙を並べたほうが「これがいい」「これは嫌」と本人が言いやすくなります
先ほどの「最終判断は子ども主体で」を実行する、いちばん簡単な方法がこれです。親が調べ尽くして結論を渡すのではなく、材料をそろえて、選ぶ場に本人を座らせてください。
※一括請求サービスを使うと、複数校のパンフレットを1回の入力でまとめて申し込めます。費用はかかりません。届いた資料は、ぜひお子さんと一緒に開いてみてください。
大手も一校、資料に入れておくと比べやすい
一括請求で複数校を取り寄せると、規模も方針もバラバラの資料が並びます。そのとき比較の「ものさし」になる大手を1校入れておくと、他校の特徴が見えやすくなります。
その一つが、KADOKAWA・ドワンゴが運営するN高等学校です。ネットを使った学習を軸にしていて、通学の頻度を選べるコース設計になっています(ネット中心で学ぶ形から、通学コースまで)。全国から入学できる広域通信制なので、お住まいの地域に選択肢が少ない場合の比較対象にもなります。
正直に言うと、私はN高の在校生を直接見てきたわけではありません。ただ、規模が大きい学校は資料が具体的で、コースごとの通学日数・サポート内容・進路実績が比べやすいのは確かです。「うちの子にはこの通学頻度は多すぎる/ちょうどいい」を判断する 材料として使ってください。
※資料請求は無料です。中学3年生・中学卒業以上の方が対象です。
よくある質問
Q. 中3の今からでも間に合いますか?
A. 通信制高校は募集の時期に幅があり、一般的な全日制より遅い時期まで出願を受け付ける学校が多くあります。ただし学校ごとに締切は異なるので、資料請求で早めに確認してください。「もう遅い」と諦める前に、まず日程を調べる段階です。
Q. 通信制から大学に進学できますか?
A. できます。卒業資格は全日制と同じなので、大学受験資格に違いはありません。実際に通信制から大学・専門学校へ進む生徒は多く、進学サポートに力を入れている学校もあります。進学を視野に入れているなら、その実績とサポート内容を資料で確認してください。
Q. 途中から通信制に移る(転入・編入)こともできますか?
A. 可能です。全日制に入学したあとで合わなかった場合、転入・編入を受け入れている通信制高校が多くあります。「まず全日制に挑戦してみて、ダメなら移る」という順番も選べるということです。これも本人に伝えておくと、決断のハードルが下がります。
Q. 子どもが「どこでもいい」と言って選ぼうとしません。
A. まだエネルギーが戻っていないサインかもしれません。無理に選ばせず、資料だけ置いておく方法もあります。心の回復が先だと感じたら、進路の話はいったん脇に置いて大丈夫です。初動の関わり方はこちらの記事にまとめています。
Q. 学費はどのくらいかかりますか?
A. 公立と私立で大きく差があり、私立でもコースによって幅があります。高等学校等就学支援金の対象になれば負担は下がりますが、条件は世帯の状況によります。金額は改定されることがあるので、必ず最新の資料と学校の窓口で確認してください。この記事で具体的な金額を書かないのは、古い数字でご家庭の判断を誤らせたくないためです。
まとめ
- 通信制高校の卒業資格は全日制と同じ。「逃げ道」ではなく正規の選択肢
- 最終判断は子ども主体で。親が決めると、うまくいかなかったときに責任が親に向かう
- 「家にいるのが飽きてきた」なら、全日制の再挑戦も十分ありえる
- 確認するのは「通学頻度・サポート体制・3年間の総額」の3つ
- 資料はまとめて取り寄せて、お子さんと一緒に並べて見る
進路を決めるのは、親ではなく本人です。親にできるのは、本人が選べるように材料をそろえること。それだけで十分に、大きな仕事です。











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