小学生のゲーム依存が心配なとき〜元教員・公認心理師が伝える時間ルールの決め方と受診の目安〜

教育

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小学生のゲーム依存が心配で、時間のルールをどう決めればいいか迷っていませんか。「あと5分」が30分になり、声をかけるたびに言い合いになる。そんな毎日に疲れている親御さんは少なくありません。

時間を決めても守らないし、取り上げたら大泣きで…。うちの子、ゲーム依存なんでしょうか。

ルールの中身より先に、決め方を変えると落ち着くことが多いですよ。依存を心配したほうがいいサインも、はっきりあります。

元小学校教員として約20年、いまは公認心理師・スクールカウンセラーとして学校現場にいます。この記事では、ゲームの時間ルールの決め方と、受診を考えたほうがいいサインをまとめます。

小学生のゲーム時間は話し合いで決める

ゲームのルールは、親が一人で決めると必ずうまくいきません。子どもが納得していないからです。

親が決めたルールは守られない

「1日1時間まで」と親が決めても、子どもにとっては押しつけられた約束です。納得していない約束は、親が見ていないところで破られます。破れば叱られ、叱られるとまた隠れてやる。この繰り返しで、親子の関係のほうが悪くなっていきます。

親も少し譲って間をとる

大切なのは、必ず子どもと話し合って決めることです。親も少し譲ります。ただし、子どもの意見を全部は通しません。お互いの案の間をとって決めます。

話し合いは、次のように進めると決めやすくなります。

順番やること
1子どもに「1日どれくらいやりたい?」と先に聞く
2親の心配(寝る時間・宿題・目の疲れなど)を1つか2つだけ伝える
32人の案の間をとって決め、紙に書いて見えるところに貼る
41〜2週間やってみて、守れなかったら責めずに決め直す

子どもが自分で言った数字が入っていると、守ろうとする気持ちが出てきます。決めたあとに守れない日があっても、それで終わりにせず、もう一度話し合えば大丈夫です。

ゲーム依存を心配したいサイン

見るのは、ゲームをしている時間の長さだけではありません。ゲームのせいで、ふだんの生活に困りごとが出ているかどうかです。

次のようなことが続いているなら、一度受診してみたほうがいいかもしれません。

  • ゲームをやめられず、食事の時間に来ない
  • お風呂に入らない日が続く
  • トイレに行くのもがまんして続けている
  • 家族と話す時間がほとんどなくなった

WHO(世界保健機関)は2019年に「ゲーム障害(ゲーム行動症)」を病気の一覧に加えました。ゲームのやりすぎで、生活に支障が出る状態のことです。

目安は次の3つで、ふつうは12か月以上続く場合を指します。

  • ゲームの時間を自分で調整できない
  • ほかの生活よりゲームを優先する
  • 困ったことが起きても続けてしまう

ただし、診断できるのは医師だけです。ここで親が決めつける必要はありません。相談先は、かかりつけの小児科や児童精神科です。

ネットやゲームの依存を専門に診る外来もあります。国内で初めての専門外来は、2011年に久里浜医療センター(神奈川県)に開かれました。

ゲームをきっかけにする選択肢

受診するほどではないけれど、一人で何時間も続けてしまう。そういう子には、ゲームを取り上げるのではなく、ゲームを「時間を決めて大人と一緒にやるもの」に変える方法もあります。

たとえば「ゲムトレ」は、ゲームを教えるオンラインの家庭教師です。全国大会や世界大会に出た人が先生になり、フォートナイトやマインクラフトなどを教えています。運営会社は、子どもの習い事として始めたと説明しています。

習い事なので、曜日と時間が決まっています。その時間は、大人と話しながら上手になることに使います。一人で続けるゲームとは、過ごし方が変わります。

正直に言っておきたいこと:ゲムトレは有料のサービスです。上に書いた受診のサインに当てはまるなら、こちらより先に医療機関に相談してください。教えてもらえないゲームもあるので、お子さんのやりたいゲームがあるかは体験会で確かめてください。

逆に、合うのは「ゲームが大好きで、上手になりたい気持ちがある」子です。ゲームの話なら大人とも話せる子も少なくありません。

ゲムトレの体験会を見る

言い合いに疲れたときは

毎日ゲームのことで言い合いになると、親のほうが先に疲れてしまいます。話し合いは、親に少し余裕がある日にするほうがうまくいきます。疲れがたまっていると感じたら、親が「しんどい」と感じたときの記事も読んでみてください。

よくある質問

Q. 話し合うより、取り上げたほうが早くないですか?
その場は静かになっても、子どもは納得していません。隠れてやる、ほかの機械でやるなど、別の形で続くことが多いです。時間がかかっても、話し合って決めたほうが長続きします。

Q. 1日何時間までなら大丈夫ですか?
すべての子に当てはまる時間はありません。食事・お風呂・寝る時間・宿題が回っているかを先に見てください。生活が回っているなら、話し合って決めた時間がその家の目安です。

Q. 決めた時間を守らないときは?
守れなかった日を責めるより、決めた時間が子どもに合っていたかを一緒に見直してください。守れる時間にもう一度決め直すほうが、うまくいきます。

まとめ

  • ゲームのルールは、親が一人で決めると守られない
  • 子どもと話し合い、親も少し譲って間をとる。全部は通さない
  • 見るのは時間の長さより、食事・お風呂・トイレ・家族との会話に困りごとが出ているか
  • 困りごとが続くなら、小児科や児童精神科に一度相談する
  • 一人で続けてしまう子には、時間を決めて大人と一緒にやる形もある

今日できる一歩は、子どもに「1日どれくらいゲームしたい?」と聞いてみることです。答えを聞くだけで構いません。決めるのは、親も子も落ち着いている日で大丈夫です。


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